DEFINITION
どこまでを、対象とするか
目的
業務プロセスと働き方の設計を、AIを前提に組み替えること。ツールの導入・定着そのものを目的としません。
適用範囲
従業員6〜300名程度の企業における、反復的・定型的な業務および判断業務の一部。
前提条件
経営者が意思決定に関与すること/対象業務の担当者に週1〜2時間の可処分時間があること/旧手順を廃止する権限が社内にあること。
適用しない条件
従業員5名以下(研修形態が成立しない)/推進役を1名も置けない/既存手順の変更が制度上できない業務。
標準期間
12ヶ月(対象業務3〜5件を想定)。単一業務のみであれば全8回・約3ヶ月で完了します。
前提条件を満たしているかどうかは、無料診断で分かります。合わないと判断した場合は、その場でお伝えします。
INPUT / OUTPUT
各段階の成果物と、次に進む条件
知る
業務一覧/業務構造マップ/AI化候補マップ/着手順序(A4 1枚)
支える
業務特化スキル/社内アプリ/整備済み基盤/利用ルール(A4 1枚)
定着させる
改訂されたSOP/社内の作り手/旧手順の廃止記録
変える
再設計された役割分担/新しい判断基準/新規の提供価値
各段階の「次に進む条件」を満たさないまま先へ進めることはしません。満たさない場合は同じ段階を継続します。
対応する領域と、進捗の段階
資金調達(全フェーズ横断) 補助金・助成金の申請支援 / 最も広い範囲を担うのが伴走支援です
STAGE 01 KNOW
知るSTEP 01
業務を洗い出し、構造化する
この2つを飛ばすと、AIを当てる場所を勘で決めることになります。実証実験が本番に載らない最大の原因はここです。
粒度の定義
構造化の実務では、まず粒度を3層に揃えます。粒度が揃っていない一覧は、比較も優先順位づけもできません。
AIを当てる判断は「作業」の層で行います。工程の層で議論すると、必ず「全部は無理」で止まります。
属人度の判定
手順書があり、誰でも実行できる
標準化済み。AI化の効果が出やすい
複数名が実行できるが、やり方が人により異なる
まず手順を1本に揃えてから当てる
1名しか実行できないが、手順は言語化できる
言語化を先に行う。効果は大きい
1名しか実行できず、判断の根拠が言語化できない
対象外とする。人に残す業務
出てくるのはメモではなく、業務構造マップという一枚です。ヒアリングと構造化の違いは、出力物の違いだと考えていただければ正確です。
STEP 02
どこを変えるかを決めるAI適合性の判定
01 反復性
同じ作業が繰り返されるか
年間時間が大きいほど優先度が上がります
02 定型性
入力と出力を言語化できるか
言語化できない業務は、まず手順の整理から始めます
03 判断の重さ
誤りが許容されるか
許容されない判断は人に残します
04 データの所在
必要な情報が取り出せるか
取り出せない場合は基盤整備が先行します
優先順位のつけ方
4軸の判定を数値に変換し、削減見込み時間と掛け合わせて順位を出します。感覚で決めないための手続きです。
着手判断:スコア上位から着手。ただし属人度Dの業務と、データが取り出せない業務は順位から外す
数値は説明用の例です。実際の案件では御社の実測値を用います。
削減見込み時間は、着手前に出します。やってみないと分からない、という進め方をしないための工程です。
優先順位 = 1回あたり時間 × 年間頻度 × 適合度。この段階では「AIに向かない業務」も明示します。全部やれると言う提案を、私たちはしません。
STEP 03
やる順番を決めるロードマップ
ロードマップに書く5項目
1年の組み方(例)
ロードマップは計画書ではなく、着手順序の合意です。A4 1枚に収め、毎月見直します。
STAGE 02 BUILD
支えるSTEP 01
対象業務ごとに、順に回していく
適合する手段を当てて、動くものを作る
翌日から実際の業務で使う
つまずいた箇所を、その場で改修する
ロードマップの次の対象に移る
作るものは、業務特化スキル/社内アプリ/基盤整備/手順の再設計です。これらで解決できない業務については、オーダーメイド開発という選択肢もあります。大規模なシステム開発・インフラ構築は提携企業へ発注し、設計と受注は私たちが持ちます。
STEP 02
禁止した組織ほど、情報は漏れる
セキュリティの相談は、ほぼ3つに集約されます。情報漏洩、シャドーAI、ハルシネーション。
このうち会社にとって最も危険なのは2つ目です。そして2つ目は、禁止することで生まれます。
これらをA4 1枚の「AI利用ルール」にまとめ、全社に配れる形でお渡しします。
禁止は、いちばん危険な選択です
使わせない方針にすると、個人の判断で、会社の見えないところで使われます。会社の情報が、会社の管理外の環境に入る状態が生まれます。禁止するほど、見えなくなります。
だから、見える状態にします
使ってよい範囲を明示し、会社が用意した環境に集約する。何に使われているかが分かれば、危ない使い方に気づけます。安全とは、使わせないことではなく、把握できていることです。
この工程は「支える」段階の最初に行います。使い始めてから決めると、それまでの入力を取り消せません。
STEP 03
PoCを、独立したプロジェクトにしない
作りながら試して直すことは、当然行います。それを別予算・別案件として切り出さない、という意味です。
一般的なPoC
GATUNの進め方
技術的な不確実性(データ連携の可否・帳票の読み取り精度など)がある場合は、「支える」段階の冒頭で短期検証します。それでも成果物は捨てません。
STAGE 03 EMBED
定着させる定着したかどうかは、2段階で判定する
鍵は「旧手順の廃止」です。戻れる先を残したまま、定着はしません。ただし廃止は最後です。新しい手順で1〜2ヶ月回して、現場が楽になったと実感してから前のやり方を閉じます。
多くの会社はレベル1で止まります。「使えている」と「自分で解決できる」の間に、いちばん大きな段差があります。
STAGE 04 TRANSFORM
変える組織の判断基準が変わる
AIを前提に働くことが、会社の当たり前になっている状態。
最初の選択肢がAIになっている
「これAIでできませんか」が
出てくる
差が消えている
この状態が続く
4つ目が本質です。人に依存して成立している状態は、まだ文化ではありません。
「変える」は全社にお約束する段階ではありません。「定着させる」まで到達した企業と、一緒に進める領域です。
OUTCOME
1年後の到達状態
AIで業務を改善する仕組みが社内に残り、次の改善を自社で回し始めている状態にする。
残存資産
業務特化スキル / 社内アプリ / 整備済み基盤 / 改訂されたSOP
到達段階
「定着させる」段階のレベル2(自走)に入っていること
報告形式
実施内容ではなく、現在地の移動量で報告する
研修の満足度は指標に含めません。上記3点で評価してください。
GLOSSARY
用語の定義
FLOW
各ステージを担う4つの支援
現在地を見ずに商品を決めると、着手順序を誤ります。
